野々川尚先生 講義 第1回「食から日本が滅ぶ」 【8話】

アグリサイエンスアカデミー 有機農業実践講座

~世界が目指す千年継続可能な農業

 

外国からの依頼で僕が行った時、頼まれるのは「千年継続な農業を教えてくれ」
ミレニアムですよ。センチュリーじゃなくて。
千年継続可能な農業を教えてくれと言ってこられる。

 

そしたらもうオーガニックしかないじゃないですか?そういうことでしょ?
化学肥料や農薬を使ってる農業じゃ、50年、60年したら土が疲弊して、ものが取れなくなるわけですよ。
その悪い見本をちゃんと見てる、日本という悪い見本を。
だから日本の農業のようにはなりたくない。

 

枯葉剤をさんざん撒かれたベトナムが今、化学肥料農薬に頼った農業をしていて、
それにどっぷり浸かって、東南アジア諸国からベトナム産野菜はボイコットされてます。
「ベトナム産は危ない!」と。世界がそうなってる。

 

ベトナムはやっぱり日本がお手本だから、日本が変なことすればベトナムも変なことするし、
実際にベトナムは社会主義の国で国営なんですけどね。
大きな牧場が10か所ぐらいあって、乳しぼりの牛がいるじゃないですか?
牛の乳が出ない。もうそういう危機に陥っているんです。

 

結局「餌」です。化学肥料を使って農薬を撒くでしょ?
そういうものをずっと食べてるから、もう出ないんですよ、乳が。
乳房炎とか腰が抜ける病気とかあるんですけど、みんな餌が原因なんです。

 

それをオーガニックで改善できないかということで、今、一生懸命やり始めましたけどもう手遅れですね。
そういう取り巻く状況が世界にあって、日本は最も遅れているので。

 

そもそも
なんで農薬を使わないといけないんですか?農薬を使う理由はなんですか?
っていうことです。

 

僕は生産者の人に問いたい。
「なぜ農薬を使うんだ?」

で返ってくる答えは
「病気になったら困る」「虫がついたら困る」「虫がつく、だから農薬使う」

 

だったら、もともと病気にならないように作ればいい!
虫が来ないように作ればいいんですよ。

 

虫が来る原因も野菜が病気になる原因もはっきりしてるんです。
その原因を取り除けば、野菜は病気にならないし、虫も来ない!それができるのが「オーガニック」なんです。

 

そのことをずーっと伝えてるんだけど、僕は38年やってますからね。
何にも変わってない。この国は。

 

ずーっと38年前から、そういうことを訴え続けてきて、ようやくこういう場を最近になって作っていただけるようになって、皆さんに聞く耳をもっていただけるようになりまた。
だから私は海外出たんです。20数年前に海外でたというのはそういうことが理由にあって、日本でずーっとオーガニック普及しようと思っても難しいなぁと。
トップにある人間がそういう考えに立たないから。

 

トップの目はずーっと大企業のほうばっかり見てるから、それらの利益ばかり考えてるでしょ?
我々国民の利益なんか何にも考えてない。
ほんとに我々国民が大事だったら、国民目線でものごと考えたらわかるじゃないですか?
安全安心ってどういうものなのか?
でも私38年間やってきて、国なり行政なり組織が考え方を変えて、ほんとの安心安全を目指そうなんて聞いたことがない。

 

一応結構いろんな人に会えるんですよ。
名前は出したらまずいかもしれないので控えますけど、去年の6月、政府の三権の長の方に会ったんです。
「日本の農業をどう考えてるんだ?」っていう質問をぶつけました。そしたら・・・
 

次回につづく…